久留米市野中町の肝臓内科・血管内科・消化器内科・乳腺内科です。電話:0942-33-5006
50歳前後から生じる“視野欠損(視野狭窄)”も・・動脈硬化(プラーク肥厚)を疑う必要がありそうです。
でも、その病気が、網膜動脈分枝閉塞症と診断がついても、現代医学では確実に治せる医療は存在しません。
ですから、 網膜動脈分枝閉塞症(多くの原因は動脈硬化)に起因する“改善しない視野欠損(視野狭窄)”は、動脈硬化の危険因子を安定化させる医療が標準治療であり・・“不治の病”として、諦めるしかありませんでした。
今回、動脈硬化が主な原因と考えられた“視野欠損”(視野狭窄)が、RAP食で治癒したと思われる症例を経験したので、供覧します。
「今回の症例呈示に関連して、開示すべき「利益相反」関係にある企業はありません」
<Case.:54歳 女性>
******脳梗塞・心筋梗塞リスクレベル=0(0〜4)****** T-max=3.84 mm
<治療>
かかりつけ医より
<結果>
『プラークの経過』
写真1
写真2
『臨床経過』
表1
『視野欠損の経過』(表1参照)
2020年10月中旬:突然の視野欠損(視野狭窄)(部分的ないわゆる「濃霧で風景が全く見えないような状況」)で発症
2020年11月中旬:当院初診
2021年2月下旬:受診後3ヶ月で部分的な「濃霧がかなり薄れて、風景がやや見える状態」になり、日常は気にならない程度に回復。
2021年5月下旬:受診後6ヶ月で、「霧のような部分がほとんど消失」完治状態。
『片頭痛の経過』(表1)
『その他の症状の経過・結果』(表1)
『服薬の経過:変更点』
<考察>
<Q&Aコーナー>
1)1つ目のシナリオ:
三重県農業研究所の研究を紹介いたします。
図1
当院の樹木の観察&三重農研の研究から、樹木の表皮の再生は、表皮の細胞が再生増殖するのではなく、外界に露出した全ての細胞が表皮の細胞に変化するものと考えられます。
人間と同じく、核を持った全ての細胞がiPS細胞へと変化しうるのでは?と考えられます。
山中教授は、皮膚の細胞を万能細胞(iPS細胞)へ変化させる方法を発見されましたが、“万物の創造主”である“神”にとっては、そんなことは当たり前のことで、必要性が生じれば、そのような手立てはとっくに打たれておられます。
したがって、
壊死した網膜の下の細胞が網膜細胞へ変化して修復するに違いありません。山中教授が成し得た“皮膚細胞をiPS細胞へ変化させる”技を“神”がご存知ない訳はありませんから。
実は、現場に最も近い細胞を必要な細胞へと、必要に応じて変化させる魔術は、傷を修復する上で、最も合理的です。
実際に、ヒトの動脈の中膜に存在する血管平滑筋細胞などは、ある刺激で中膜の周囲に蓄積したプラークの中へ遊走し、貪食細胞へ変身してプラークを食べるのですから。
プラークが溜まりだした場合に、わざわざ骨髄から幹細胞がやってきて、貪食細胞に変身したりするでしょうか?それは合理的ではありません。
植物では、表皮が剥がれ、幹が縦に裂けた場合でも、・・外界に一番近い細胞が表皮細胞へと変化・増殖することが確認されています(図1)。
人と樹木は、生物進化学から見れば遠い親戚にあたりますので、ヒトでも同じような現象が起こり得ると考えられます。
2)2つ目のシナリオ:
必要な時には、骨髄幹細胞が動脈血に乗って脳梗塞の場所へと“なんらかのシグナルを受けて”送られている(遊走する)ようです。(以下のホームページの記事)
「でも、誰がシグナルを発信し、誰がどこでそのシグナルを受け取り、誰が幹細胞に行動の命令を下し?誰がその場所まで導くのか?・・それは“神”としか言いようがありません。マクロファージなら、その全てを行える立場にありますが・・・。」
…………………………………
……………………脳外科専門医のホームページより・・・
この論文から見えてくるものは、「網膜細胞は骨髄細胞から供給されうる」という仮説です。
つまり、網膜動脈が閉塞し、網膜の細胞が完全に壊死しても、網膜細胞に変化しうる骨髄幹細胞は骨髄から常に動脈血の中へ放出されているに違いありません。
ですから、途絶した血流が再開通すれば、骨髄幹細胞は壊死した網膜細胞の場所に難なく到達、着床するでしょう。
網膜再生のパターンが上記のいずれの場合であっても、もしRAP食によって網膜動脈のプラークが退縮し、「プラークで閉塞した網膜動脈が再開通すれば、自然な形での再生医療による治療」といえるでしょう。今日からでも始められる治療法なのです。
<まとめ>
1)8カ所の血管エコー所見にて、脳梗塞・心筋梗塞リスクレベル=0にも関わらず、網膜動脈の分枝が閉塞所見を呈した症例に対して、プラーク退縮の食事療法であるRAP食を開始したところ、腹部大動脈、左右の頸動脈分岐部のプラーク(IMT肥厚)は、わずかであるが退縮し、それと連動して、視野欠損は3ヶ月でかなり改善、6ヶ月後には治癒した。
2)動脈硬化関連(動脈硬化の未来塾 7))の眼疾患である、加齢黄斑変性・網膜静脈閉塞症や網膜動脈閉塞症での視力低下や、完全に失明した目の視力を復活させることは夢ではありません。
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<つぶやき>
科学は、その知識がない人にとっては・・魔術に見えたりします。
iPS細胞の作成も30年前なら魔術と言われかねません。
------- 眼科へ“不治の病”で通院中の方や、その家族・友人の方へ -------
以下の記事をお読みください。
これらの症例は奇跡や魔術ではありません。
RAP食を守れればですが、眼病が治っても全く不思議ではありません。
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レオナルド・ダ・ヴィンチの言葉
“知恵は経験の娘である”
ご縁につながれば幸いです。
2021年6月14日 記載
真島消化器クリニック
真島康雄