久留米市野中町の肝臓内科・血管内科・消化器内科・乳腺内科です。電話:0942-33-5006
網膜静脈閉塞症の大きな原因は高血圧による動脈硬化と考えられています。
しかし・・その高血圧の主な原因は動脈硬化(プラーク)なのです。(動脈硬化の未来塾:56)
最近、オリーブ油・アマニ油・エゴマ油・米油・ココナッツオイルなどを真面目に毎日摂取している状態で受診され・・頸動脈などの動脈プラークが平均よりも遙かに肥厚している方々が増えています。
注意を喚起するために、アマニ油・米油・グレープシードオイルなどの毎日摂取が網膜静脈閉塞症の発症を早めた可能性が考えられる1例を経験しましたので、呈示します。
図1
コメント:この方は同年齢のプラークと比べて、著明に右頸動脈プラークの肥厚が認められます。網膜静脈閉塞症も右でしたが、プラークが眼動脈へ飛んで発症したのではありません。表1を観れば、頸動脈のみにプラークが堆積しているわけではないのがご覧いただけます。
(C-max:左右の頸動脈で最も肥厚したプラークの厚さ)
表1 当院で経験した網膜静脈閉塞症の一覧
コメント:網膜静脈閉塞症は表1をよくご覧いただければ・・・高血圧の方は、比較的プラークの堆積が軽くても発症しています。高血圧がない方は、プラーク堆積が著しい人に発症しているような傾向にあります。
網膜静脈閉塞症:8症例の平均T-max=7.48±1.47 mm (平均年齢:65.6±12.0歳)ですので、動脈硬化がそれ程進行していない段階で網膜静脈閉塞症は発症する可能性があります。
ちなみに
加齢黄斑変性:50症例の平均T-max=10.78±3.39 mm (平均年齢:70.0±9.2歳)。
一過性黒内障:13例の平均T-max=8.47±4.04 mm (平均年齢:60.2±9.8歳) でした。
図2 網膜静脈閉塞症のメカニズム(動脈プラーク研究からの仮説)
眼動脈と眼静脈が交差する部分は非常にスペースが狭く、動脈が静脈の上をまたいで走行しているために、動脈にわずかの曲線部分が存在し、そのために、流体力学的にその交差部の眼動脈にプラークが溜まりやすいと考えられます。
全ての観察部位の動脈でも、プラークが溜まるとその部分の動脈径は物理的に拡大します。
動脈内の液圧は静脈の液圧に比べれば、遙かに高圧ですから、静脈は押しつぶされて狭窄し進行すれば閉塞します。なお、道理から考えれば、緑内障などで眼圧が高ければ発症しやすいでしょう。
なお、生身の血管ですから、ゆっくりプラークが溜まれば、静脈もゆっくり拡張し、破れる(出血)危険は遅れるのですが、本例のように植物油や油含有サプリを毎日服用するなどして・・急激にプラークが増大すれば、静脈も急激に拡張しなければならず、その拡張のスピードに静脈の伸びる力の予防策が間に合わず・・・静脈が破れる(出血)のでは・・と、今回の表1の症例1&2を経験して感じました。
一般にω3脂肪酸は健康にいいとされて、健康になろうと毎日摂取する者が増えています。
ところがω3純粋の植物油など存在しません。魚油でも、植物油でも雑多な油も含まれています。
食品としての植物油が健康にいいなら、人体の動脈のプラークが減るはずですが、そのような実験研究結果は存在しません。 問診しながらの血管エコーを3万3000回以上も施行している私の経験では、食品やサプリとしての油の摂取は決してプラークを改善させません。
(動脈硬化の未来塾:48) (動脈硬化の未来塾:54) (動脈硬化の未来塾:63)
ただし、純粋に近い医薬品としてのEPA(エパデールS)やEPA+DHAの製品(ロトリガ)では血液がサラサラになり、しかもその医薬品(EPAまたはDHAの純度は98%以上)でプラークが悪化する例はなく、むしろ改善に作用します。
動物実験でも同様の結果が認められています。
確かに食用油でサラサラにはなりますが、酸化していない生の油を摂取しても、プラークが増える方向に作用します。血管も軟らかくなるかもしれません・・しかし血管の柔らかさを観る検査(血管年齢)と血管プラークの程度とは全くといっていいほどに関係ないのです(動脈硬化の未来塾:57)。
人間の動脈の中をリアルに見る科学力を持たなければ、動脈硬化の真実はいつまでも闇の中。
油を推奨する学者の方々の頭にある「動脈硬化の本態」は未だに「硬さ」であり、血液のサラサラ効果の利便性だけなのでしょうか!?
現実の世界での「動脈硬化の本態」は、コレステロールでも、高血圧でもなく、塩分でもなく、「プラーク」が本当の黒幕であることがこのサイトなどで判明しています。
網膜静脈閉塞症は(動脈硬化)プラークが原因だから、治る病気です。
(仮説が正しければ)・・(治れば仮説が正しいことに)
つい最近まで網膜静脈閉塞症という病気が存在するのを知りませんでしたし、カルテに病歴を記載しても、知る必要があるとは思ってもいませんでした。
ですから、過去の6例の網膜閉塞症の転帰は把握していませんが、今後は研究課題の一つに入れようと思います。
治らないとされていた「高血圧」も治り・・降圧剤を止められます(動脈硬化の未来塾:63)。 動脈内のプラークが減れば・・の、話ですが。
不治の病で、失明の危険が大きい「加齢黄斑変性」も改善しました。(動脈硬化の未来塾:26)
当院のRAP食+αを行えば、プラークが減り(動脈硬化の未来塾:38)、網膜静脈閉塞症を根本的に治す事が可能でしょう。 この方法は眼科学会でも想定外の治療でしょう。
なぜなら・・当院へ受診される患者さんの内科・脳外科担当医は・・「プラークは改善することはない」と、口を揃えて・おっしゃるそうです。
目が見えにくくなり・・網膜静脈閉塞症や一過性黒内障・加齢黄斑変性と診断されたら・・縁があれば当院へご相談ください。特に、眼科の先生からのご紹介(共診)を期待しています。
私の研究で、目の不自由な方が1人でも減れば・・家族の負担軽減にもなり・・幸いです。
iPS細胞研究の成果を・・じっと待つことはありません・・・ご自分で努力すれば報われます。
生物には、元に戻す力が備わっていますが、その障害の根本原因を特定し、それを消滅出来れば・・の話しですが・・。
高齢者ではない方も、高齢者でも・・眼科通院されている知り合いの方がおられたら・・一言声をおかけください。その方の眼の障害をより速く取り除くお手伝いができるかもしれませんし、未来の脳梗塞・心筋梗塞の危険回避も可能でしょう。
また、毛細血管の循環障害が改善したのかもしれませんが、RAP食+αで、10年来の緑内障(高眼圧)が改善した方もおられます。眼科の先生がひどく驚かれたそうです。
動脈硬化(プラーク)を普通に治せるようになったということは・・簡単に人の運命の時計を逆回転させることが可能になったということなのです・・世界の医学界が治せないことを・・信じ難いですよね・・地方の一町医者に過ぎませんから。