久留米市野中町の肝臓内科・血管内科・消化器内科・乳腺内科です。電話:0942-33-5006
“健康にいいはずの食品”が・・実は“健康を害している”という現実が・・頸動脈エコーの普及とともに・・国内でも海外でも明らかになりつつあります。
特に肥満、糖尿病の方が増えるに従い、目先の結果が出やすい“糖質制限”に走る人々が数年前から増えています。
“糖質制限!”にこだわれば、必要なカロリー摂取のために“脂質過剰”に陥ります。・・・その付けが動脈プラーク肥厚(動脈狭窄)という形で現れ、突然死増加の一因にもなっていると考えられます。
このような状況で、現代医学は“薬”でコレステロールを下げて動脈硬化を防ごうとしていますが、極めて困難な状況です。
今回、脂質過剰の食習慣によって頸動脈狭窄症になったと思われる症例で、RAP食による食習慣の改善によって動脈硬化(プラーク)が明らかに改善した症例を経験したので、ここに報告します。
「今回の症例呈示に関連して、開示すべき「利益相反」関係にある企業はありません」
<症例. 61歳 男性>
家族歴:父:84歳時、心筋梗塞で他界
<食歴>:
<アルコール歴>:
◎2018年10月 当院初診
<治療>:
○ RAP食開始
○ 服薬:
<経過&結果>:
写真1
< 結果 >:
<考察>:
図1
<コメント>:
<**つぶやき**>
新型コロナによる自粛によって、外食が極端に減ってプラークが改善した方がおられます。
本例は、脂質過剰な食習慣によってプラークが悪化したと考えられます。
食習慣の問診を受けないで、スタチン剤だけ処方していただいて・・薬でLDLなどは間違いなく下がるでしょうけど・・、はたしてこのような方が快方に向えるでしょうか?
結果は逆だと思います。(動脈硬化の未来塾 68))。(動脈硬化の未来塾 52)。
LDL値を動脈硬化治療の目標にし、薬でLDLを下げる・・下りが悪ければ強い薬に変え、あるいは追加の薬を処方する・・・とても単純で明快な診療ですが・・それで本当に喜んでいいのでしょうか?
臨床の医師も、看護師さんも、栄養士さんも、患者さんも・・今までは・・プラークの原料はLDLだから・・「LDLが下がっている場合は安心だ」と思い込まされていました・・でも、現実には「食習慣で動脈硬化は進行する」・・やっとこの数年で・・・この悲しい事実・現実に直面していることに・・血管エコー結果によって気付く人が・・世界中で増加中です。
レオナルド・ダ・ヴィンチ
“知恵は経験の娘である”
2020年8月31日 記載
2020年9月6日 修正して掲載
真島消化器クリニック
真島康雄