脳梗塞・心筋梗塞の予防法

当院での2023年1月からの新患連続11症例における、RAP 食によるプラーク治療の実績

「今回の掲載に関連して、開示すべき「利益相反」関係にある企業はありません」

はじめに、
2024年の1月現在でも、「動脈のプラークは退縮しない」というのが実際の臨床の現場では常識です。

しかし、当院では
・2009年3月1日出版の「脳梗塞・心筋梗塞は予知できる」(幻冬舎)において、6カ所の血管エコー法が予知に極めて有効であることを図示し、プラーク退縮治療例を写真で報告しました。

・この書籍を出版以降に、数少ないプラーク退縮例を拠り所として、計画的なプラーク退縮研究を開始しました。2010月1月〜4月30日までのプラーク退縮の評価に耐える連続症例を列記します。(表1)

この頃のプラーク退縮成功例は25%程度で、4人に一人くらいは4-6ヶ月でプラークが0.1mm退縮する程度でした。
プラーク退縮スピードは極めて遅かったのです。

でも、当時の標準医療の常識からすれば、無謀とも思えるプラーク治療の試みが既に始まっていたのです。

・2010年8月「循環器臨床サピア9 血管エコーパーフェクトガイド」(中山書店)では、“8カ所の血管エコー法による脳梗塞・心筋梗塞リスクレベル判定法”の紹介と、プラーク治療症例を記載しています。

それから約半年経過した

◎2011年1月のプラーク治療の現状を、新患の連続症例を列挙して提示します。(表2)

プラークの退縮を短期間で検知する目的もあり、プラークが厚く堆積した症例(脳梗塞・心筋梗塞のリスクレベル3以上の症例)で検討。

当時、このような結果(プラーク退縮スピードは遅いけれども、退縮率は約50%)でも、“プラークは治らない“と信じ込まされていた私にとっては、とても感動的でした。

経過中の治療は、ほとんどの症例で、当時のRAP食&EPA製剤+ラックビー微粒N。
(基本的に、スタチン剤以外の服薬は、そのまま継続服用)

表2のCase 1)やCase 9)などのプラーク悪化症例やCase 4)、Case 7)、Case 8)などのプラーク改善症例などの食習慣を詳細に分析し、RAP食の進化に努めてきました。(血管エコー実例研究・ 29)

その後も、多くの時間を費やして臨床研究を重ね、2018年には、RAP食をほぼ完成の域にまで進化させました。

◎2018年1月からの新患の連続症例の10例を列挙して提示します。(表3)
発展する気配のない標準医療に比べれば、高率にプラークが治せるという、かなり進化した、臨床的には満足すべき結果であることには間違いありません。

経過中の治療は、ほとんどの症例で、当時のRAP食&EPA製剤+ラックビー微粒N。
(基本的に、スタチン剤の服用は中止いただき、スタチン剤以外の服薬は、そのまま継続服用)

このような結果を受けて、2018年4月(初版:第1刷)「脳梗塞・心筋梗塞・高血圧は油が原因」(幻冬舎)を出版しましたが、この書籍では現代の医学・健康常識を覆す多くの事実を掲載しています。

特に食事の内容に関しては、その後のRAP食の進化を予測して、ホームページを時々閲覧いただく様に案内しています。

尚、「脳梗塞・心筋梗塞・高血圧は油が原因」第2刷(2019年8月25日)、第3刷(2020年3月10日)では、その都度に食事に関する記述の修正を行っています。

ですから、それぞれの刷が、実は『改訂版』なのです。

初版(第1刷)は、今の私には推奨できませんが、第2刷を購入されている方は第3刷を購入され、現行のホームページの記事を、先入観なく真剣にお読みいただき、巷の健康情報を信じて継続しなければ、プラークは改善し、色々な症状も改善すると思われます。(ネット販売では第○刷かの指定はできません)

初版本は記念として保管していただき、第2刷、第3刷のご購入をお勧めいたします。

ちなみに、第2刷、第3刷が売り切れて第4冊が出版される際は、食事に関する多くの新しい修正を行っていただくような手配を2023年3月時点で既に済ませ、出版社の了解はいただいています。

第4刷が出版されたら、ぜひ第4刷(RAP食の改訂版)もご購入いただき、インターネットが使えない方へ、再度プレゼントしていただければ幸いです。

皆様の応援が、第4刷出版(最新の本:改訂版)に繋がるように願っております。

これからが本論です。

◎2023/1/4〜2023/2/10までの連続症例の11例における検討(4〜6ヶ月の範囲内で経過を追えた症例のみ、リスクレベル3以上の症例において)

プラーク治療の結果は、以下の通りです。 (表4)
「プラーク治療の成功率が、最初の4ヶ月の治療期間で90%以上に改善され、プラーク退縮のスピードが格段に向上しました。(4ヶ月期間での著効例が激増)」

2007年〜2010年頃のプラーク治療の実際(表1)に比べれば、隔世の感があります。 

経過中の治療は、ほとんどの症例で、当時のRAP食&EPA製剤+ラックビー微粒N。
(基本的に、スタチン剤の服用は中止いただき、スタチン剤以外の服薬は、そのまま継続服用)

備考

○2010年の後半からは、基本的にスタチン剤の使用は中止致しました。
 スタチン中止の理由は、次の3点。

  • 様々な副作用が自験例で25%程度も認められた。
  • 服薬を中止した後にプラークが退縮し始める症例を多く経験した。
  • 服薬を中止したことで、プラークが悪化したと思われる症例は、経験しなかった。

○4症例(表4)は、直近、直前までスタチン製剤(コレステロール低下薬)を服用していた症例(表中の赤い米印)。
 4症例共に患者さん自身のご希望で、全員服薬offでフォローしていただきました。

  • Case No 2)—脳動脈瘤1mm程度を指摘されて、3年間 アトルバスタチン(5)1,1x服用
  • Case No 4)—心臓バイパス手術後の2年6ヶ月後から6ヶ月間ロスバスタチン (2.5)1,1x服用
  • Case No 8)—頸動脈プラーク指摘受け、7ヶ月間 ロスバスタチン (2.5)1,1x服用
  • Case No 9)—脳梗塞発症以降、11年4ヶ月間 ロスバスタチン (2.5)1,1x服用

○2023年1月の食事指導は基本的には第4刷(今後出版予定?)の食事指導に同じですが、個々の状況に応じて、RAP食(2023年度版、2024年度版)へ向けての、若干の新たな指導・提案は行いました。

新たな指導とは、例えば、効果・副作用が不明な新薬の開発に向けて、希望者に対しての試験的な投与(治験)を行いますが、その治験薬を処方・提案するのと同じです。指導内容=薬 といえます。

<結論>

1)2010年1月〜4月にかけては、6ヶ月間の食事指導でも、プラークが退縮する症例は25%程度であり、その退縮もわずか0.1mm程度であった。

2)2011年1月には、全ての血管病(動脈硬化の未来塾 7)の根本原因である動脈プラークを、50%の確率で減らせる(退縮させる)医療が完成していた。

3)2018年1月には、動脈プラークを、80%の確率で減らせる医療へ進化した。

4)2023年1月には、4ヶ月間という比較的短期間に、動脈プラークを、90%以上の確率で減らすことに成功し、プラークの退縮スピードが格段に速くなった。

5)動脈プラークの治療に、スタチン剤はむしろ“迷惑な薬”(表3〜4)という強い印象が残った。

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備考:
プラーク治療の研究に関して「アウトカムが不明」との専門家のご意見がありますが、一般の方が誤解されるといけませんので、コメントさせていただきます。

例えばですが、ボクシングというスポーツがあり熱狂的なフアンも多いです。
ですが、対戦相手が死ぬまで戦わせることはありません。

観客が納得のいくレベルで試合を中止させ、勝者が決まります。

つまり、
心筋梗塞や脳梗塞などのイベントは、病理学的にも動脈プラークが進行して生じる病気なのですから。

『・A:ボクサーのプラークが継時的に増悪(肥厚が増強)あるいは不変の場合は、将来のイベントが発生するのは明らか!→判定負け これ以上試合(医療)を続けると、このAボクサーはいずれ、倒れることになります。

・対戦相手のB:ボクサーのプラークが継時的に改善(退縮)を継続すれ、将来のイベントが発生する可能性は極めて僅か!→判定勝ち これ以上試合を続けても、倒れる見込みはありません。』

ガンの研究なら「アウトカム」は非常に重要ですが、
脳・心血管系の医学に関して、どうして“死”を結果として待ち、それをカウントし・・・あるいは・・“脳梗塞や心筋梗塞のイベント”を・・不幸にも生じるまで待ち、カウントする必要があるのでしょうか?

動脈硬化の治療の優劣の判定は・・・“プラークが退縮した症例が何%?” “退縮スピード”などを比較するだけで、動脈硬化治療の優位性が決定すると思うのですが・・・。

「RAP食による治療」と、「標準医療による治療」との試合があるとしたら・・

その審判員は・・危険な状態にある一般の皆様自身・・あるいはご家族の方でしょう。

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つぶやき・・・

テレビ番組で「世界!日本行きたい人応援団」を時々観ますが、ネットや書籍で学んだ文化や職人技など、日本に来て初めて、本当に重要な知らない事柄を知って感動!・・」を観ていて感じました。

完璧な経典や聖書を読んだ人、理解できても行動できるかどうか、寺院や教会での説教は貴重です。

完璧な教科書を読んだ人、知識を役立てられるかどうか、大多数の人には通学が必要です。

私も、若い時に北海道の札幌医科大学(福田守道先生:当時は助教授)へ短期の国内留学を経験しました。

そこでは、工夫を凝らした最先端の機器や技の数々を学び、身体に感じる刺激のお陰で、 私の人生が大きく変わりました。

Majima Needle を開発し・・・エコーを駆使した肝ガンの研究に没頭し・・田舎の実家の医院も再興せず・・等々。

以前の研究分野とは全く異なりますが、

今までに北海道から60名以上、東京都在住の方だけで590名以上の方が来院され、東京都を含めた関東の1都3県だけで1,100名を超えました。    
その多くの方がリピーターとなられています。

でも、当院としての採算を考えると、交通各社の為に働いているような気分に陥る場合がしばしばです。

遠方から来院される方々は、現在の自身の血管の状況・・その真実を知りたい方・・症状が辛い・・・今の医療に不安・・良くても悪くても納得したい・・方々だと思います。

・血管の状況を具体的に、視覚的に納得できる(リスクレベルの見える化)だけではなく、

・心を入れ替え、RAP食を守れればですが、今でも治せないとされているプラークを、高率に、速く退縮させることさえもできる・・・。

MRI・MRAで異常がなくとも、自分では健康に気配りしていたとしても、今までの食に関する多くの健康常識そのものが間違っているわけですから、プラークがかなり溜まっているかもしれません。

老婆心ながら、事情が許せばですが、不安解消と治療のために、なるべく早く、来院を検討されてはいかがでしょう。

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- レオナルド・ダ・ヴィンチ -
“ ちっぽけな確実さは、大きな嘘に勝る ”

2024年1月1日記載
真島消化器クリニック
真島康雄

 


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