Dr.真島康雄のバラの診察室

発酵肥料の「夢油肥」:(油粕&搾り油が完全発酵した肥料)の紹介 基礎&応用編

何かの弱点があれば、それをバネにして次の次元の代物を開発できる・・これまで人類はそのようにして難局を乗り切り、科学の歴史を塗り替えて来ました。

現在、地球温暖化のために、世界中で多くの人が犠牲になり大変な時代を迎えようとしています。

バラに消毒(毒物散布)を行えば、空気汚染や土壌汚染を引き起こし・・小川に流れ・・海水の汚染をも来します。

生活のための農作物でさえ、農薬によって宍道湖の鰻やシジミが激減したように、農業のために漁業が犠牲になり・・そんなことが現実に発生しています。

農薬をやめたらどうする?・・そこで私の発明品「夢油肥」はきっとお役に立てると思います。

長い文章では眠たくなりますので・・今回も・・紙芝居にしました。 ご覧ください。

無農薬・無化学肥料・・・オーガニックでも芳香のあるバラが元気に咲いてくれます。

その秘密兵器は、私が発明した「夢油肥」です。

まずは、サニーレタスの「夢油肥」と「馬フン堆肥」との比較栽培実験をご覧ください。

「夢油肥」の葉や茎に対する即効性と「花付きの良さ」にご注目ください。

開発に至る苦労話です・・興味ある方のみ・・あとでお読みください。

引き続き・・開発に至る苦労話です・・興味ある方のみ・・あとでお読みください。

開発の苦労話の図式です。

「油」を馬フン堆肥で発酵させて水溶性とした「油肥」の溶液では・・P、Feが激増!!

「なたね油」にFe, Pも含まれていない。 でも「油肥」はFe・Pを非常に多く含有。Feはメネデールという製品まで存在するように、根の発育に非常に好都合。

「菌の黒汁」の光合成細菌が、「油肥」を好んで食べるかどうかの実験。結果は写真を参照。

次いで、光合成細菌培養前後でのペットボトル内の溶液の成分調査を行なった。

「油肥」で培養して黒く濁った液のCa, P, Mgは、濃度がかなり低下。考察は図参照。

今までの実験結果などを踏まえ、オーガニックな庭の土壌・「夢油肥」の働きを図解。

有機物が腐敗した際に発生する硫化水素と光合成細菌の働きを説明すると・・・

オーガニックな土壌の生き物の営み、それを垣間見られる写真と説明。

自家製「夢油肥」での植物栽培実験の色々・・連続で。 まず、ジギタリスの鉢育て。

ミニバラの栽培実験(下写真)。

梅雨が終わっての、「お礼肥」として「夢油肥」を追肥で置き肥したら・・(下写真)。

ネギの栽培実験。「油肥」使用の鉢物では発育障害を来すこと。2次発酵の「夢油肥」は1次発酵の「新油肥」よりも優れているという結果が判明しました。(下写真)

「油肥」では明らかな発育障害を認める。1次発酵の「新油肥」では顕著な差が出ない。

2次発酵の「夢油肥」使用後に成長が急に速くなる。

パセリでの比較栽培実験。

ネギと同じく、「油肥」では明らかな発育障害を認め、パセリでも2次発酵の「夢油肥」を使ってから成長が著しく良くなる。
「夢油肥」が植物の成長速度に及ぼす影響を検討。秋に購入した同じミニバラで実験。

「夢油肥」栽培は、うどん粉病への耐病性が高まるか?の検討。同じ品種のミニバラで実験。

「夢油肥」で、バラの花数が増えるかどうかを実験。

「夢油肥」のスミレに対する効果を実験。

球根類のチューリップで「夢油肥」と「馬フン堆肥」の比較栽培を行なった。

大鉢に実生で育てられた野菜への「夢油肥」の効果を検証。幼い苗にも使って安心。

偶然に発見された巨大シソの葉。

「油肥」で野菜が巨大化する現象は、球根でも認められました。知人による実験です。

バラの株元で、巨大化したパセリ。今年、植えた記憶がないのに・・どうして?

「夢油肥」でバラの花も大きく、花弁の数も増えているようです。

「馬フン堆肥」と「夢油肥」のアミノ酸量を比べたら、当然ですが「夢油肥」の方が多い。

「夢油肥」で作った野菜は美味しく、トマトも美味しい・・その訳は?の実験です。

上の写真に画像処理を加えました。

この写真から、有機栽培の野菜は美味い・・なら・・「夢油肥」栽培の野菜はもっと美味いかも。
実際に、みかんに使ったら、甘くなった・・との感想もありました。

「夢油肥」の作り方は、書籍で公表していますが、自作の「夢油肥」で実験された方から情報をいただきました。以下に本人の感想を忠実に記載して供覧します。

個人での手作り「夢油肥」でも十分な肥料効果を得られているようです。

鉢の秋バラに向けての・・バラの追肥です。以下の3種でササット済ませます。

鉢バラの「植え付け」・「植え替え」どちらも以下の方法がオススメ。

なぜこの植え付け方法がいいのか? 実例の根張りの状況が証明しています。

「失敗は成功のもと」・・前向きな・・科学的な観察が必要でした。

米の収穫量は、根の張り方と相関します。植物は根が元気に伸びているかどうかが重要。

元気な株の株周りの地表近くには白い幼根がビッシリ。これが追肥の賢い方法のヒントです。

熊本店と久留米店でのバラの元気度(秋バラ開花状況など)の違いは・・夏の追肥でした。

地植えバラの追肥の仕方の確認です。「災い転じて福となす」・・でも・・観察が大切です。

家庭の生ゴミの堆肥化。写真は「油肥」で行なってますが、「夢油肥」の方が良い結果が生まれると思います。

<「夢油肥」関連で・・知っておくと・・なぜか・・嬉しい・・豆知識>

光合成細菌の豆知識----石油や石炭はなぜ黒い? 地球上の酸素はどこから?

光合成細菌は硫化水素などの有害物質を下の化学式のように分解します。
酸素を放出しませんが、アミノ酸の原料である糖類を作り出せます。
CO2 + 2H2S  → (CH2O) + H2O + 2S  
(光合成細菌:酸素を放出しない 緑色光合成細菌と紅色光合成細菌の二つの型がある)

この光合成細菌が進化したと考えられている光合成微生物であるシアノバクテリアが水と二酸化炭素から酸素を作り出せるようになりました。現在の地球上の酸素のほとんどが、このシアノバクテリアが造り出した物といわれています。

CO2 + 2H2O  → (CH2O) + H2O + O2  
(シアノバクテリア:酸素を放出する。光合成細菌同士が癒合して進化した生物ではないかと考えられています。

火山からの二酸化炭素と地球が冷える段階で生じた海水は無尽蔵にある訳ですから・・酸素を放出できるようになったシアノバクテリアが海水中で激しく増殖し、二酸化炭素を吸収し、糖類と共に海底に黒い沈殿物として堆積していきました(これが石油であるとする説が有力)。

一方で海水中の酸素は飽和状態になり、膨大な量の酸素が大気中へと拡散していき,オゾン層などを形成し、紫外線が弱まり、生物が陸上で生活できる環境が整いました。

一方で、酸素を嫌うシアノバクテリア(微細な植物性プランクトン類)は酸素の少ない陸上に生活の場を求めて移動し、沼地などで大繁殖。すると、その沼地やその周辺は瞬く間に糖類・アミノ酸たっぷりの場所となり、動物性プランクトンが進化して、陸上に生活の場を求め、石炭紀にはさらに進化して、高酸素な大気のお陰で巨大昆虫へ進化。
植物性プランクトンも高酸素のお陰で、石炭紀には巨大な植物のシダ類へと進化しました。

この時代以降のシアノバクテリアやシダ類の葉などが、酸素を好む好気性の枯草菌(納豆菌の仲間)などで分解されたり、あるいは分解されないままに土中に堆積して黒い石炭になったと考えられています。

現在の酸素濃度は21%ですが、石炭紀の酸素濃度は35%とされています。

さらに、生物(植物・動物)は一般に酸素濃度が高くなると、酸素(活性酸素)による障害を抑制するために、細胞数を増して(生物が大きくなる)、細胞内の酸素濃度が高くなるのを抑制しようとしていると考えられています。

植物に最も大切な環境は根の周囲です。光合成細菌やシアノバクテリアだらけの沼地は酸素過多の状態ですから、植物が巨大化しようと考えるのは、ごく自然であったと考えられています。

では、なぜシダ植物が石炭紀に繁茂したのでしょう? (これは私の考察)
これは空気中の酸素濃度と関係しています。酸素濃度が25%を超えると頻繁に山火事が発生するとされ、当時は35%の高濃度の酸素ですから頻繁に山火事が発生していたと推測されています。

実家から庭に持ち込んだ植物にくっついて来たシダですが、放置したので大変です。地下茎を張って増えまくります。ですから、山火事があっても地下の茎は残り繁栄し続ける訳です。

その意味では、ドクダミも同様にシダ類よりもっと深い場所を地下茎で増殖します。ドクダミもきっと石炭紀から栄えた植物に違いありません。

備考:有機物が微生物により分解すると黒色になる現象は、雨樋に落ちた葉を放置すると葉の形がなくなり、炭みたいな黒い泥状に変化し、悪臭を放つ(クリニックのコンサバの雨樋など)ことや、氷河の中のシアノバクテリアの塊の粒(クリオコナイト)が黒っぽい色であることや、原油やシェールオイル・石炭が黒色であるという事実と関連があるのでしょう。

「夢油肥」はその2回目の発酵過程で色が黒くなり、シアノバクテリアも増殖しているかもしれませんし、完全に有機物が分解している証しかもしれません。

「夢油肥」で植物が巨大化するのは、ミネラルやアミノ酸濃度の上昇だけではなく、土壌内の環境が、巨大生物が栄えていた「石炭紀」の土壌の環境に近くなるため・・かもしれません。

参考文献:生と死の自然史. ニック・レーン著 2006年3月
     進化の存在証明.リチャード・ドーキンス著 2009年11月
     「地球のからくり」に挑む(新潮新書). 大河内直彦 著
                               他.
あとがき:
「夢油肥」開発へのエネルギーは、無農薬で育っている貧弱なバラ達を眺めつつ、子供の頃に見た絵本の中の・・過去に実在した巨大植物・・その秘密に迫ることで元気にできないかな〜・・という・・・あてもない願望から得られているような気がします。

2022年1月4日
真島消化器クリニック
真島康雄

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