脳梗塞・心筋梗塞の予防法

最新RAP食なら2.5ヶ月でプラーク改善し血圧が安定。認知症予防・治療には最適

過去の疫学調査のデータを詳細に分析すれば、プラーク進行が遅い群(動脈硬化疾患で倒れるまでの時間が遅い群)の食習慣(いわゆる病気になりにくい食習慣)の集団は探せるでしょう・・・でも、そこには動脈硬化を治す解答はありません。

血管エコーのみが唯一の「動脈硬化の本質であるプラークの増減を正確に測定できる科学的な物差し」です。
(造影MRI血管造影はプラークを直接測定できません。プラークが増えると血管径も増すのでプラークがかなり進行しないと評価不能なのです・・この原理・カラクリをご理解下さい)

ですから、動脈硬化の根本的原因物質である“プラーク”を治せる食習慣の研究・論文はおそらくこの世にはまだ存在していません。その証拠に専門医の見解では“プラーク”は治らないことになっています。

でも、私は2017年5月にRAP食(納豆・大豆食品を制限しない昔のRAP食:スタチン剤は服用しない)で89%の人のプラークを治せるということを臨床的に実証しました(動脈硬化の未来塾 69))。

しかし、その内で治りが悪い人・悪化した人がいましたが、その大部分の原因が、納豆・大豆食品の頻回または多量摂取であることが判明しつつあります。

ですから、「納豆などの大豆食品の頻回・多量摂取を制限することを付け加えた最新RAP食」(2018年2月以降のRAP食)なら、ほぼ100%の人のプラークを退縮(減少、改善)させることが可能と思われます。

「最新RAP食」は「脳梗塞・心筋梗塞・高血圧は油が原因」(幻冬舎)に判りやすく記述しています。


最新RAP食の2.5カ月間で、プラークが改善するという事実を呈示します
・・・・・(常識が覆されます)・・スタチン剤の服用はNGです。

症例経過
家族歴:母、62歳で脳梗塞、66歳で他界

初診時:
2018年2月*日 クリニックでBP=140/72  BMI=21.0 (中肉中背)
<8ヶ所血管エコー>&最新RAP食開始
・腹部大動脈IMT=3.12 mm(石灰化)----(A-max)
・右大腿動脈IMT=3.60 mm
・左大腿動脈IMT=3.08 mm----(F-max)
・右鎖骨下動脈IMT=1.53 mm----(S-max)
・右頸動脈分岐部IMT=4.25 mm-----(C-max)
・右総頸動脈IMT=0.82 mm
・左頸動脈分岐部IMT=2.62 mm
・左総頸動脈IMT=1.32 mm

経過:
2018年2月*日から最新RAP食開始(納豆摂取なしで指導)
症状・経過から
1)エパデールS(900)2P(朝1、夕1)+ 2)クロピドグレル(25)2T(朝1回で服用)+ 3)ラックビー微粒N:2.0、2x  服用開始
2018年3月*日(初診から1.5ヶ月後)  クリニックでBP=136/80
2018年4月*日(初診から70日目:2.5ヶ月) クリニックでBP=106/80・・血圧低下
<8ヶ所血管エコー> 2018/2/*--------------------------------------→2018/4/*
・腹部大動脈IMT=3.12 mm(石灰化)---(A-max)-----→未施行
・右大腿動脈IMT=3.60 mm----------------------------------------→3.42 mm(プラーク退縮)
・左大腿動脈IMT=3.08 mm----(F-max)--------------------------→2.37 mm(プラーク退縮)
・右鎖骨下動脈IMT=1.53 mm----(S-max)---------------→未施行
・右頸動脈分岐部IMT=4.25 mm-----(C-max)------------------→3.74 mm(プラーク退縮)
・右総頸動脈IMT=0.82 mm--------------------------------→未施行
・左頸動脈分岐部IMT=2.62 mm---------------------------------→2.37 mm(プラーク退縮)
・左総頸動脈IMT=1.32 mm--------------------------------→未施行

今までのRAP食では、最低3カ月間のエコー間隔がなければプラーク改善(最低でも0.20mm)
の確認は困難でした。プラーク改善の確認には「最低でも3〜4ヶ月を要する」というのが今までの私の常識でした。2008年頃は「1〜2年後にはプラークが改善していると思います」・・程度の説明しか出来なかったので感慨深いです。

結果:
最新RAP食を開始して・・
1) 2.5ヶ月で頸動脈のプラークが 4.25 mm→3.74 mmへ0.51mmも明らかにプラークが減った。(右内頸動脈の血流が増加した)
(他の測定部位も全ての場所でプラークが改善した)
2) 2.5カ月で エコー検査後の血圧が 140/72→106/80 へ 血圧高め状態が安定した。

考察:
1.プラークの退縮スピードを考慮すると、最新のRAP食で頑張れば、開始直後からプラークは改善へ向かっているものと考えられる。
2.最新のRAP食なら1〜2ヶ月で内頸動脈のプラークが退縮し、頸動脈の血流量が増すので、脳血流量も増加し、認知症予防(極初期の認知症治療)には、最適の食事療法と考えられる。 実際、血管性認知症においては、効果が確認出来た症例が存在する。
(プラークの改善症例では、「ボーとした頭がスッキリした」とは、良くある症状改善例です)

結論:
1)最新RAP食を取り入れた次の日から、全ての人で脳梗塞・心筋梗塞・認知症などのリスクは遠のき、リスクの消滅も期待できる。
2)脳梗塞・心筋梗塞後の人が、最新RAP食に取り組めば、脳梗塞・心筋梗塞の再発は極めて考え難い。
3)最新RAP食は「初期の認知症に対する最も科学的な、食事療法」といえる。
(頸動脈のプラークが減るので、脳動脈の血流増加が確実に期待され、脳への栄養成分・酸素を充分供給可能になるから&脳血管自体のゴースト血管化も防止可能:ゴースト血管の原因としてはプラーク以外は考えにくい
4)「8ヶ所の血管エコー」と「RAP食の食事指導」が保険適応になれば、全国の医療スタッフによる最新RAP食の適切な指導の標準化によって、将来の「心筋梗塞・脳梗塞」をゼロに、認知症を極端に減らすことができる。


コラム:
例えばですが、人工衛星で得られたデータは、天気予報に関する・・・過去の・・暦と照らし合わせた気圧、湿度、風量、風向、風力、雨量など・・・その膨大な量の今までのデータの価値を過去の遺産にしてしまうほどインパクトがあります。

血管エコーでプラークを観察し続ける・・そのことで得られたデータは・・人工衛星で得られるデータに匹敵します・・正確で、信頼できるデータなのですが・・・、一部の人にしか理解できないのが残念です・・恐らく・・先入観が邪魔しているのでしょう。(天動説みたいに・・)

アトピーや肥満や高血圧、糖尿病などになってしまった人は、それらに関する食事療法の書籍でそれぞれの病気が安定する事はあっても、プラークが減少する(動脈硬化が治る)事には繋がりません。

肥満に関して、糖質制限食で体重が86Kgから77Kgへ9Kg減って喜んでいたのですが、8カ所の血管エコーでは脳梗塞・心筋梗塞のリスクレベル=4 (かなり危険な状態)だった人もいます。

高血圧に関しても、姑息的に血圧を下げても、プラークは減りません。また、指圧や運動などで血圧を下げた成功体験は、プラークを根本的に減らすチャンスを失い、必然的にその高血圧は再発し、脳梗塞・心筋梗塞への運命を着実に歩くことになるでしょう。

 プラークを減らせない高血圧の指南書にはくれぐれも御注意下さい。
高血圧の原因は“血管プラーク”と“肥満”なのですから・・・(4/19発売の新刊書を参照下さい)。
ストレッチや指圧などではプラークは絶対に減りません。

私が追求してきたのは・・誰でもが信じて行えば・・必ず動脈硬化(プラーク)が治る食事療法でした。・・・人類が空を飛びたい!という欲求・・・と同じです。

2018年2月以降の“最新RAP食”はプラークを確実に治せると言っても過言ではありません。つまり“動脈硬化の病気になってしまった人を1〜2ヶ月単位で治せる食習慣”です。・・・

私の考えでは、「ゴースト血管」は毛細血管の内側にプラークが堆積して、赤血球などの通過障害で生じるものと推察します。

プラークを減らすということは、頭皮や皮膚や脳を栄養している毛細血管が生き延びる事になり、白髪の予防・改善、肌荒れの予防・改善、脳の白質病変(微細な脳血管の閉塞により生じる)の予防や認知症の予防・治療にも効果があると期待されます。

女性の方にとって・・「最新RAP食は、科学的で最高の美容食」・・だと思います。

「ゴースト血管」が生き返れば骨・軟骨・腱・関節の劣化などにも好影響が現れるでしょう。

脊柱管狭窄症が最近増えていますが、この病気もプラークが原因で生じるゴースト血管(毛細血管の循環不全)が根本原因だと考えられます。

確かに、プラークが改善すると、原因不明の関節痛が治る事も珍しくありません。
各所の関節痛でお悩みの方、ぜひ最新RAP食をお試し下さい。

書籍が発刊された2018年4月19日は、先入観がない人達にとっては、動脈硬化からヒトが解放された記念すべき日だと思います。

なお、健康な・・何もない時間・・が確実に増えますので無農薬のバラ栽培に「夢油肥」を使ってチャレンジしていただければ幸いです。そのための参考書は既に3冊も出版済みです。

付記:新刊書のRAP食では、納豆を1週間に1パック(40g)までと推奨していますが、プラークが沢山溜まっている人や動脈硬化による病気になった人は、当分の期間、納豆は控えて下さい。
納豆を食べないでもプラークは良好に改善しますのでご安心下さい。



2018年5月2日 記載
真島消化器クリニック

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